20200919
仕事が出来ない。
仕事が出来る後輩が驚くほどの速さで私を抜いていく。
同じ職場にいる者だから辛いものだ。
彼女は二十一歳。物覚えが早い。多分運動神経も良い。メンタルが安定している。
私は二十六歳。物覚えが遅い。運動神経壊滅的。メンタル不安定、心療内科にかかっている。
完全に型落ち人間である。
最近、こういうすごい若い出来る女の子が会社に物凄く入ってきている。
20そこそこでこの会社に人生預けていいのかと思う。もっと親友社員はアラサーなものかと思っていたから面食らう。
私より若くて私より出来る女の子達。
その子達を「スーパーガール」と心の中で呼んでいる。
私は型落ち。
型落ちの、10万円にもなんない古い軽自動車。
坂を上るのにも一苦労ですぷっぷー。
「ぷっぷー」
とそんな悲観的な気持ちを紛らわすかのように、
真夜中、人生で初めてラブレターを書きました。
真夜中に齧り始めたチョコレートは止まらなくて気づけば一枚、ほとんど無になっていました。
オレンジの風味とビターな風味が上品に口の中に調和して、
あの世にいる相手のことを想って、
胸が苦しくなります。好きだよー。好きだよー。
好きだよー。
「ぷっぷー」
まあそんな想いを抱えたって明日は私は型落ちの軽自動車。
見ないでください。見ないでください。
もう、べこべこなんです。
傷ついてばかりでろくに真っ直ぐも走れないんです。
そういえば九月二十日は大学時代一番好きだった人の誕生日。
ぷっぷー。ぷっぷー。
終わり。